セルフメディケーションとは

織田信長が「人間50年、下天のうちを比ぶれば‥‥」と桶狭間の戦いの前に歌った時代、『人生は50年』という考えでした。これは、大病にかからず、しっかり生きて、これくらいの寿命です。
それから約500年。

ヨーロッパ地域では、産業革命以降、日本では、第二次世界大戦以降、医療分野は、妊娠月歩、目まぐるしい進歩をとげ、近年、ついに日本では「人生100年時代」なんて言われるようになってきました。

でも、手放しに長寿を喜んでばかりいられません。

高齢者の増加に伴い「介護」「医療費の増加」などが問題とされ、追い打ちをかけて、少子化が進み、「働き手も不足」も重なり、実際に調剤薬局で働いていても、日本の医療制度が破綻寸前であることは、素人の私でも安易に想像できます。

そこで、今一番大事であると思うのは、個々の『セルフメディケーションの意識を高める事』、そして、『健康寿命を延ばす事』です。

セルフメディケーションとは、「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」と世界保健機構(WHO)が定義づけているものです。
つまり、『自分の健康状態はきちんと把握し、軽症や軽傷の場合は、薬局やドラッグストアで売っているようなOCT(市販薬)をうまく用いて自分で手当て(治療)しましょう』という事です。

このセルフメディケーションで推進により、

1.自分の健康管理の習慣が身に付く
2.医療や薬の知識が身に付く
3.疾患により、病院受診における手間と時間が省ける
4.病院受診回数が減ることで、国民医療費の増加を防ぐ

ことができると、一般的に考えられています。

 

まず、できることは何でしょう?

健康管理、生活の見直しをする

・生活習慣病に罹患しない(もしくは悪化させない)ために、適度な運動・食事を心がける
・睡眠を十分とり、自己免疫力を上げる

正しい知識を身に付ける

・自分の既往歴・アレルギー歴、併用薬を知る
・薬や病気に関する正しい知識を身に付ける

実践してみる

・軽症や軽傷には、市販薬・サプリメント・補完代替療法(統合医療 ※)等を試し、自分で治す。

※ 補完代替療法(統合医療)とは・・・
日本の医療とは、西洋医学を指すことが多いでしょう。
これらは「●●疾患に対して△△薬」と言ったように、病気の根源を細分化して徹底的に検査・究明し、薬を用いて病原を攻撃、もしくは病巣を切除する等して治療します。
ただ、病的な値は出ていないし、所見も見られないのに続く、腰痛や不定愁訴はよくありますね、これらを治療しようという話になると用いられるのが、「調和型医療」である「東洋医学」です。これらの考え方は、一般に、「サプリメントや健康食品の摂取、鍼灸、自然療法(アロマセラピーやハーブ療法)菜食療法、アーユルベーダー、ヨガ」等の事を指します。※一部では、漢方を用いた東洋医学についても、含まれることもあります。

では、セルフメディケーションを上手に行うポイントをご紹介します。

① 『かかりつけ薬剤師』を持つ

薬学部教育が、医学部と同じ6年教育となり、近年、求められている薬剤師は『人に寄り添える医療人』とされ、地域医療に根差した薬剤師の育成と薬局の設置を国は求めています。
つまり健康や薬に関する相談はもちろん、サプリメントやセルフケアに関しても相談できる、身近な医療人への育成を目指しているのです。
何かあった時、セルフメディケーションで対応すべきか、もしくは、すぐに医療機関を受診すべきかのアドバイスをもらったり、個々の生活習慣に合わせた補完療法や健康食品・サプリメントを提案してくれたりするような、頼れる「かかりつけ薬剤師」を見つけましょう。

② 自分に合ったセルフメディケーションの方法を見つける

上記に記載したように、未病の段階で病気になることを防ぐため、また西洋医学に+αで実施する選択肢として、「代替補完療法(統合医療)」があります。
私の場合、アロマセラピー・ハーブ療法と言った自然療法を日常に取り入れたり、市販のサプリや漢方・健康食品を状態に合わせて服用したりして、常に健康な状態でいられるように意識しています。
ただ、これらは、エビデンスが少なく、人によって合う、合わないがあります。
また、悲しい事に詐欺まがいの誤った情報やデータがインターネットを通して流れていることもあります。
自分でしっかり、情報を取捨選択し、自分にあったセルフメディケーションの方法を見つけて、生活の中で上手に取り入れていくことが大切でしょう。
実践して効果を感じられなかったり、健康被害を感じたりした場合には、速やかにそれらの実践を辞め、必要に応じて、医師もしくは薬剤師に相談しましょう。

③ 定期健診を受け自分の健康状態を定期的に知り、自分の生活習慣を意識する。

セルフメディケーションの基本として、自分の状態を知っておくことが重要です。定期健診に受け、結果に注目し、医師や薬剤師と相談しながら生活習慣をその都度、見直しましょう。家庭で体重や体脂肪、血圧など、セルフチェックできる機器を用いて、自分の健康状態を常に確認し、健康管理の意識を高めることも重要です。

参考資料として、コラムの後に厚生労働省が統計している「平均寿命推移」のグラフを添付しています。

みなさんは、これをみて何を感じますか?